振動数(bph・Hz)とは|21600と36000の違いを公式値で確認
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結論(先に)
振動数とは、テンプ(ひげぜんまいで往復運動する部品)が時間あたり何回振動するかを表す数値です。単位は「振動/時」または英語表記の bph(beats per hour)。もう一つ、秒あたりの往復回数を表す Hz(ヘルツ)という単位もあります。
僕が確認できた範囲では、セイコー NH35A(ベース機4R35)は21,600振動/時、グランドセイコー 9S85は36,000振動/時です。数値が大きいほど、テンプは同じ時間内により多く往復しています。
振動数の早見表
| キャリバー | 振動数(bph) | Hz換算 | 出所 | 確認日 | 公式 |
|---|---|---|---|---|---|
| セイコー NH35A(ベース機4R35) | 21,600振動/時 | 6振動/秒(3Hz) | セイコー公式取説PDF | 2026-08-12 | 公式(ベース機) |
| グランドセイコー 9S85 | 36,000振動/時 | 5Hz | グランドセイコー公式サイト | 2026-08-12 | 公式 |
この2つは、腕時計の店頭やレビューでよく見る振動数の代表値です。ただしこの表は僕が今回確認できた2機種だけの並びで、市場全体を網羅したものではありません。
出所: グランドセイコー公式サイト
bphとHzの関係
振動数を表す単位は2つあります。bph(時間あたりの振動数)と、Hz(秒あたりの往復数=オシレーション数)です。
グランドセイコー公式サイトは9S85の振動数を「36,000 vibrations per hour (5 Hz)」と表記しています(グランドセイコー公式サイト、確認日2026-08-12)。
セイコーの4R35取説PDFは「2.振動数 21,600振動/時間(6振動/秒)」と書いています(セイコー公式取説PDF、確認日2026-08-12)。こちらは秒あたりの「振動」数(6振動/秒)を併記していて、Hz表記ではありません。僕が見た限り、メーカーによって併記する単位が「Hz」か「振動/秒」かは揃っていません。ここは表記のブレとして、そのまま受け取るしかないと思っています。
数字が大きいキャリバーは何が違うのか
振動数が高いキャリバーは、一般に「ハイビート」と呼ばれます。秒あたりの往復が多い分、外部からの衝撃や姿勢の変化を受けても、振動ごとの時間のずれが小さく収まりやすいと言われています。
ただしこれは僕が実測して確かめた話ではありません。あくまで一般に言われている理屈です。実際の精度は、振動数だけでなく、脱進機の設計やひげぜんまいの材質、調整の質にも左右されます。
セイコーの取説PDFにはこう書かれています。「精度はクオーツウオッチが月差・年差であるのに対し、メカニカルウオッチは日差(一日あたりの進み・遅れ)となります」(セイコー公式取説PDF、確認日2026-08-12)。NH35Aのベース機4R35(21,600振動/時)の公称精度は日差+45秒〜-35秒です(セイコー公式取説PDF、確認日2026-08-12)。振動数を見るときも、この「公称は工場出荷時の調整幅」という前提を忘れないほうがいい。9S85の公称精度は僕は今回、公式ページ上で該当の記載を確かめきれなかったため、この記事では書きません。
NH35Aの詳しい諸元はNH35Aの確認カルテにまとめています。石数は23石(4R35国内公式)と24石(NH35A外販版・業者資料)で数字が割れているので、そちらも両論併記にしています。
振動数を確認するときに見る場所
メーカーの取扱説明書や公式仕様ページの「製品仕様」欄に記載があります。セイコー系なら型番の取説PDF、グランドセイコーなら公式サイトのキャリバーページです。
業者のまとめサイトにも振動数は載っていますが、僕はまず一次(メーカー公式)を確認してから、そこに無い項目だけ業者資料で補うようにしています。
確かめ方と未評価
✅ この記事で公式に確認した項目:NH35A(ベース機4R35)の振動数・精度・持続時間(セイコー公式取説PDF、確認日2026-08-12)、9S85の振動数(グランドセイコー公式サイト、確認日2026-08-12)。
✅ 手法は /methodology をご覧ください。
❌ 未評価:実機の精度・巻き上げ感・仕上げは僕は測っていません。9S85の精度公称値も今回は公式ページ上で確認できなかったため書いていません。上記の数値はすべてメーカー公式資料の公称値です。
🔄 仕様は改定されることがあります。購入前に必ず公式ページで最新の仕様をご確認ください。
確認日: 2026-08-12